南南東の風

帰宅ラッシュ


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昨夜NHKのテレビでの「巨大災害」の報道について

最近、テレビでよく災害の番組が見られます。
東日本大震災後、その教訓を忘れないように、
そしてまた、いつか起きるといわれている地震などに
備えることが出来るようにとのことだと思われます。

昨夜のNHKの放送では、
その脅威の前に何ができるのだろうか、
という視点で放映されていました。

1300万人が暮らす東京では、
毎年人口が増え続けています。

大都市東京でで巨大津波が起きた時には、
約100万人の人が動き出し、大避難が始まります。
多くの生命を救うにはどうしたらいいのか、
という視点にたって、
現状の取り組みがまとめられていました。

川の氾濫

巨大地震、津波が起こったら、もうしょうがないのではないか、
という一般市民の声も聞かれましたが、
取組によっては、そんなことはなく、
あきらめるのは早いよ、ということがよくわかりました。

スーパー台風について海外での様子などを
例にあげ、どういうことが起きるのかということが
わかりやすく説明されていました。

今までの例をもとに、
東京で起こった場合の影響をシュミレーションし、
どういうふうになるかがよくわかりました。

特に、荒川、江戸川に挟まれた地域では
市民は「堤防で守ってもらえれば大丈夫」と考えているようですが、
高さ5mの高潮に襲われ、川を遡上し、反乱するそうです。

そいう時、どんな被害が起きるのか、
避難行動が研究されています。

アンケート調査では
上陸24時間前では東京ではやや強い雨くらいで、
風は強くありません・

この頃は普段通り自宅で様子を見るとの回答が多くみられました。

上陸9時間前、事態は緊迫してきます。
風が強くなり、1時間に80㎜の雨を想定。
荒川の水位上昇。
避難勧告が出されます。

帰宅ラッシュ

その避難の時のシュミレーションは凄かったです。
とってもわかりやすく、皆に見てもらいたいものでした!

避難の際、徒歩で避難する人、車で避難する人・・・。

その人達は駅に集まり、駅が大混乱。
ホームがあふれ出します。

車は橋に集中。
もっとも集中するのが「千住大橋」。
多くの車が立ち往生します。
この区域から外に出る手段は閉ざされてしまいます。

上陸3時間前。様々なものが吹き飛ばされます。
外にいる人には生命の危険があります。
外にいる人には高潮が襲い掛かります。
そして、高潮は市街地に流れ込みます。
7か所の堤防が決壊した時は、
2時間で3区が水に浸かります。

早く避難したとしても、
それが集中した時に避難ができない!

18万人が避難する高い場所は見つからない。

また一回浸水すると、
2時間以上水が引けないのだそうです。
水が引けないので、救援活動もできなくなるそうです。

それではどうすればいいのでしょうか?

番組では、海外の大型ハリケーンの「カトリーナ」を
例に取り上げて、その取組を参考にしていました。

海抜ゼロメートル地帯であり、事前の訓練も行われていました。
それでも対応できなかった点を踏まえて、
避難計画を根本的に見直し、対策が練られています。

市民38万人を地域から外に出すことを目標にし、
避難は天気のいい時に。
全員の安全を考えているので、2日前から避難を開始。
200台のバスを避難のために使うことが決定しています。

そのため17か所の避難専用のバス停を設け、
ここに3万人が集まることになります。

初期避難の行動には500人のボランティアがいて、
普段から家々を訪ねています。
そして避難時にスムーズな避難を促します。

30時間前には強制避難命令を出します。
全車線市街への一方通行になります。

それを参考にし、
日本でも避難計画を作った地区の紹介がありました。

大風上陸の2日前に
一人暮らしの高齢者や子供の避難を始めます。

上陸30時間頃は東京は小雨。避難勧告をします。
ここから大避難が始まります。

バス・自家用車は一方通行にし、台数制限を行います。
電車で避難できる人も44万人になります。

計算上では区外へ130万人。
区内の高い建物には50万人が。
これで計算すると、避難できなかった人はゼロになります。

津波からの大避難を計画している静岡県焼津市では
14万人が暮らしています。
10分足らずで市街地に津波が押し寄せる地域には、
最大1万1000人になります。

焼津には21基の避難タワーがあり、
公共施設、高いビルなどがありますが、
そこにわずか5分で避難するのは至難のワザ。

では、どうすればいいのか。

水に浸かった畑

それは、一人ひとりのオーダーメイド避難。

と、いうことできめ細かくやっていくということでした。
一人ひとりから把握することが一番と結論づけています。

そのために地元の高校生が協力した模様が放映されていました。
これが感動もので、大変関心しました。
人間の知恵って、凄いですね!

どんなルートをたどって避難するか、
避難行動を地元の人に聞いて歩いて、
聞き取った情報は3000人のうちの1700人以上。
この情報をもとにシュミレーションしてみると、
最大震度7で想定した結果、
多くの人がわずかな時間ではたどり着けない場所に
避難しようとしていました。

それはなぜかというと、
目の前に避難指定された場所があるのに、
そこは「屋根がなく、寒い吹きさらしの屋上なので」と決めつけて、
他の場所に向かおうとしえいたことによりました。

そのため、避難できなくなってしまうことが
シュミレーションでは起きました。

しかし、その結果を元に、
きちんとシュミレーションした結果を伝えることによって、
目の前の避難場所に行くようにすると言っていました。

また、避難場所には早く歩けないので、
行けないからそうなった時には
命がないものと諦めていた老人には、
近所の鉄筋の3階建て以上の家を紹介して、
もしもの時にお願いしていました。

もしもの時でも大丈夫と
老人も安心して希望を見出していました。

そんなきめ細やかなことができるのかしらと
いぶかっていた私でしたが、
諦めずに、実際にやっていたのを見て、
人間って凄いんだな、と思いました。
 


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